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社会で勝てる人はここが違う
中里良一(中里スプリング製作所社長) 『致知』2013年5月号
【記者:伸びていく人とそうでない人の差は
どこにあると感じていますか?】
単純に差はないですよ。
その子が一番芽を出したいと思っているところに
光を集めてあげればものになる。
殆どの人は当てる焦点が違う。
人間って三百六十度のたった一度なんです。
そこに焦点を当てると勝てる。
残りの三百五十九は外れなんです、近くではあっても。
だからピンポイントの社員教育をすれば
伸びない人なんて一人もいない。
例えばうちでは、養護学校を出た子も
必ず一人は雇っています。
というのは、町工場はそれぞれの町でしか
働きに出られない人を守ってあげる職場だから。
その子は実際には普通の人の
十分の一ぐらいの仕事しかできません。
でも、挨拶とか掃除とか、本当に丁寧に、
手を抜かずにやってくれる。だから社員に言うんです。
「皆、よく見ろ。彼は、
自分が一番仕事できないなんて思っていないだろう。
本当に一所懸命働いてくれている。
だから皆が五%ずつ優しくなって、
彼の足らない給料分、皆で出してあげようよ」
って。だから、社員の育て方って一人ひとり全部違う。
殆どの会社は役職とか給料、
すべてが他人様チェックだと思います。
でも、人からの評価って素直になれない。
うちは全部自己チェックさせるんです。
幾ら給料取りたいか、どの役職に就きたいか。
だから上司と部下も希望制です。
誰についていきたいか、誰を部下にしたいか。
相思相愛にする。
で、誰も希望者がいない人は社長直轄になるんです。
「仕事できるけど周りから人望がないっていうのは
どこか思い込みがあるよ」
と。ただ、それを直す必要はなくて、
「おまえはもっと自分のいいところを伸ばせ」
と言うんです。
たいていの人は学生の時、嫌いな科目があったと思います。
高校や大学だと、テストで三十点取ってしまうと落第ですよね。
ところが、社会人は違う。
百点のものを一つ取れば、後は全部零点でも
やり手、切れ者って言われる。
社会人の楽しさはそこにある。
だからこの「知好楽」って非常にいい言葉だと思うんです。
知らないよりは知っているほうがいいから、
勉強するって大事なんですね。
でも、知っている人よりも好きな人のほうが勝つ。
で、好きな人よりも楽しくやっている人のほうが
なおなお勝てる。
だから、好きになるための努力っていうか、
楽しくやるための手法を突き詰めていくべきです。
ただ、みんな楽しいという字を
「らく」って読んじゃうんですね。
楽しいってことは手を抜くことだと思ってしまう。
だからダメなんですよ。
片手間でやっている仕事なんて楽しいわけがない。
うちは日本一楽しい会社を目指していますが、
楽しさは向こうからはやってきません。
仕事の真の楽しみというのは、
一所懸命努力する中で創り上げていくものです。