Facebookの野口嘉則さんの記事より引用
Facebookでフィードしてる野口嘉則さんの文章の
ニーチエの運命愛に感動したので転載します!
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昨日、スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」を観てきました。
市川猿之助(三代目)さんが「二代目 市川猿翁」を、
市川亀次郎(二代目)さんが「四代目 市川猿之助」を、
俳優の香川照之さんが「九代目 市川中車」を、
香川さんの息子の政明君が「五代目 市川團子」を襲名した、
その襲名披露公演でもあります。
最初に、(新)猿之助さんと(新)中車さんによる夜の部の「口上」がありました。
猿之助さんは、笑いを誘う話もおりまぜながら、四代目猿之助として歌舞伎にかける決意を熱く語られました。
猿之助さんは、今までインタビューなどで、「猿之助を襲名するにあたって、亀次郎という名前と別れる寂しさが六分、うれしさが四分です」と言ってきたそうですが、
先日、スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」の原作者である梅原猛先生から、「外からやってきた運命を、まるで自分が欲したものであるかのように愛するのが運命愛だよ」と、ニーチェの運命愛について教えられ、心持ちが変わったそうです。
「今は、うれしさ100%です」と仰っていました。
緊張した面持ちの中車さんからも、熱い気持ちが伝わってきました。
46歳で歌舞伎の世界に飛び込むにあたって、並々ならぬ覚悟をされたことと思います。
観客からも惜しみない応援の拍手が贈られました。
写真は、歌手の福山雅治さんが贈られた祝幕です。
色とりどりの「隈取(くまどり)」が重なっていますね。
(新)猿之助さんは口上の中で、次のように話されていました。
「福山雅治さんの発案を受けて、曽祖父、祖父、自分の『隈取』を重ね合わせました。襲名とは、先人を乗り越えるというよりも、代々受け継がれてきたものに厚みを加えていくことだと考えています」
この言葉に深く納得。
先人が遺してくれたものを受け取り、そこから学ぶ。
そこに自分の個性や工夫を加え、さらに厚みを増していく。
そしてそれを、後世の人へと伝えていく。
僕もそのような生き方をしたいと心から思いました。
劇の内容も素晴らしかったです。
最後にヤマトタケルが「天かける心、それがこの私だ」と言って、高々と宙に舞いながら去っていくところは、言葉で表せないほど感動し、その後もしばらく余韻が消えませんでした。
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